JB-POT合格記念インタビュー

麻酔科専修医4年目の森田 雄斗 先生が、昨年11月に行われた「日本周術期経食道心エコー認定試験」通称、JB-POT*に合格されたので、いろいろ聞いてみました

*Japanese Board of Perioperative Transesophageal Echocardiography

Q. 合格おめでとうございます。難しい試験だとうかがっていますが、どのように勉強されたのですか?

ありがとうございます。試験対策としては、いくつかの有名な教科書や問題集を使ったり、日本心臓血管麻酔学会主催の講習会に参加して、勉強しました。講習会は、これまでは会場での受講、あるいはDVD視聴が主でしたが、近年の新型コロナウイルスの流行もあり、オンライン受講が主体となりました。スマートフォンなどで動画を閲覧できるようになった点において、初学者にとっては大きなメリットであったと感じております。通勤時間などを利用し、効率よく学習できました。他にも、webサイトを介して動画を見ることができる教科書、問題集も増えてきており、初学者にとって勉強がしやすい環境が整ってきているように感じます。

Q. 試験内容はどのような感じなんですか?やはり、心臓麻酔の経験があったほうが良いのでしょうか?差し支えない範囲で教えて下さい。

実際の試験内容はエコーの原理に始まり、近年のガイドライン改定を反映したものなど実臨床に即したものも多い印象でした。慶應病院では、豊富な心臓血管外科症例に加え、TAVIやMitra Clipといったカテーテル治療も多く行われており、自然と経食道心エコーに触れる機会が多くなります。上級医と二人一組で麻酔にあたり、直接指導いただけることから、日頃から、試験に必要な知識を吸収できていたように思います。

Q. 新型コロナウイルス感染症の影響はありましたか?

受験者数の制限があり、受験申し込み枠がすぐにいっぱいになってしまっていました。受験を考えていたにもかかわらず、私の周囲にも、受験できなかった人が数人おりました。来年度は他のかたに受験機会を譲ることができて、ホッとしております。

Q. JB-POTの受験を考えている方へのメッセージがあれば、教えて下さい。

JB-POTは心臓血管麻酔専門医の取得に必須であり、そのために受講される方も多いと思いますが、若手の先生方にとっては試験を通じて体系的な知識を学ぶ機会にもなります。そのため、早い段階で受験することをおすすめします。

Q. 最後に、森田先生の今後の抱負について教えて下さい。

光栄なことに2022年度から、国立循環器病研究センターで勤務させていただくこととなりました。これまでご指導いただいたこと、JB-POT受験を通じて得た知識を土台とし、これからも心臓血管麻酔の勉強に励みたいと思います。

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