2023年度心臓血管麻酔学会参加報告
日本心臓血管麻酔学会 第28回学術大会
開催日:2023年9月16日〜17日
開催地:奈良県コンベンションセンター
麻酔科6年目になりました山谷直大と申します。先日、奈良県で開催された第28回日本心臓血管麻酔学会に参加してきたのでご報告いたします。今年の学会は現地&WEB配信のハイブリッド形式で開催され、私は“術中頻用薬に対する重篤なmultiple drug hypersensitivityが疑われた患者での複合弁膜症手術管理の一例”を発表いたしました。術前から多職種でのカンファレンスを行い、大学病院らしい多職種連携により安全に周術期管理ができた症例でした。発表に関しては予演会での反省点を修正して時間内に行うことができましたが、質疑応答では座長の先生の質問に的確に答えることができなかったので、今後の課題にしたいと思います。演者との距離感も近いため、WEBのみの発表よりも気軽に質問ができることも現地発表の魅力だと思います。
その他にも学会会場では他の病院で研修している同期の発表、シンポジウム、パネルディスカッション、教育講演を通して、経験したことの無い珍しい症例報告や普段の臨床で疑問に思っていることへの解決方法や他の施設での対応方法を知ることができました。企業展示でも経食道エコーのシミュレータを直接使用でき、現地開催の良さを再確認する有意義な時間となりました。また現地参加が困難な状況でも様々なセミナーやポスターがオンデマンド配信されるため、現地に行かなくても臨床に直結する知識を得られるのはコロナ後の新しい学会発表の参加スタイルだと思います。
心臓麻酔は難しくて敬遠されがちかもしれませんが、非常に奥が深くやりがいがある分野です。そのため学会会場では多くの熱量を肌で感じられますし、その熱量は必ず日常診療への熱量に繋がります。まずは心臓麻酔の部屋に入って奥深さを体験していただき、興味ある症例を発表してみるのはいかがでしょうか。
本発表に際しましてご指導いただきました加藤純悟先生をはじめ、予演会に参加してくださった指導医の先生方には厚く御礼申し上げます。
山谷 直大
発表の様子
発表者(左):山谷
会場の様子