優秀論文賞受賞コメント

日本ペインクリニック学会第55回学術集会で、本田あやか先生の『優秀論文賞』授賞式が行われました。

論文タイトル:脊椎由来疼痛の保存的治療における疼痛関連アウトカムに影響する因子の検討

論文掲載誌:日本ペインクリニック学会誌 Vol.28, No.9, 183-189, 2021

受賞コメント

このたびは、優秀論文賞という名誉ある賞をいただき大変うれしく思っております。今回の受賞は日頃から臨床でもご指導いただいております小杉先生をはじめとするペインチームの先生方、そして森崎先生のご指導の賜物であり、この場を借りて御礼申し上げます。

本論文では、脊椎に由来する痛みをもつ患者様に対して、疼痛を改善させる因子、そして生活障害度を改善させる因子、のそれぞれについて調査したものとなります。疼痛の改善のためには早期介入やブロック治療が重要、生活障害度の改善のためには心理的要因の改善が重要、といった結論になりました。

当院では2018年に痛みセンターがオープンし、それ以来慢性疼痛に対する集学的治療の充実化に励んでまいりました。実際に、薬物治療やブロック治療以上に、運動療法やマインドフルネスで効果を実感される患者様も多く、疼痛診療の奥深さを実感する毎日となっております。今後も、痛みに苦しまれている患者様を少しでも手助けできるよう診療に励んでまいりたいと思います。

また、私事になりますが、今回の論文は学会発表(オンライン)、論文投稿ともに産休育休中に行うこととなり、小杉先生による手厚いサポートがあったからこそ完成させられたものとなります。女性医師にとって出産育児と仕事との両立は大きな課題ですが、当教室ではキャリアのサポート体制が充実しており、今後は私自身も出産育児を控える女性医師の力になっていけたらと思っております。

本田あやか

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